この記事は次の公式情報をもとにしています(確認日:2026年11月4日)。手続きの細かい点は市区町村で違うため、申請先で確認してください。
この記事の結論
散骨は、遺骨を形が分からないよう粉状に砕いて(粉骨)から、海などにまく方法です。厚生労働省の研究班がまとめたガイドラインは、事業者に文書での契約・費用の明細書・散骨証明書の交付などを求めています。墓じまいで散骨するときは、遺骨を取り出すときの手続きを今のお墓がある市区町村に確かめます。
散骨とは
厚生労働省の研究班がまとめた「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」では、散骨を、適法に火葬した後の焼骨を「粉状に砕き」、陸地または水面に「散布し、又は投下する行為」と定めています。お墓に納める(埋蔵・収蔵する)方法とは別の葬送の形です。
なお、法律では墓地以外の区域に焼骨を埋めることはできません(墓地、埋葬等に関する法律 第4条)。散骨は「まく」方法であり、土に埋める方法とは区別されます。
散骨の主な方法
| 方法 | 中身 |
|---|---|
| 家族で船に乗って散骨する | 船を貸し切る、またはほかの家族と乗り合わせて、海の上で散骨する |
| 事業者に任せる(委託) | 家族は乗船せず、事業者が散骨を行い、あとで報告や証明書を受け取る |
| 陸地で散骨する | あらかじめ決められた区域で散骨する。ガイドラインは河川・湖沼を除くとしている |
どの方法でも、遺骨の全部をまくか、一部を手元に残すか(手元供養)を家族で決めておきます。
粉骨から散骨までの流れ
- 家族で散骨にするかを話し合い、全部か一部かを決める
- 事業者を選び、約款と見積もり(費用の明細)を確認して、文書で契約する
- 遺骨を粉状にする(粉骨)。ガイドラインは「形状を視認できないよう粉状に砕く」ことを求めています
- 散骨を行う(乗船する・委託する)
- 散骨証明書を受け取る

散骨って、勝手にしてはいけないものなんですか?

事業者向けのガイドラインでは、場所や粉骨のしかた、周りの人への配慮が決められています。条例を設けている自治体もあるので、事業者に任せる場合も、その内容に沿っているかを確かめましょう。
墓じまいで散骨するときの手続き
法律の「改葬」は、遺骨を別のお墓や納骨堂に移すことを指しています(第2条第3項)。散骨はこの定義に入っていないため、散骨のためにお墓から遺骨を取り出すときに、どんな手続きや書類を求めるかは市区町村によって扱いが違います。
受入証明書の代わりに何が必要か、改葬許可の申請が要るかを、今のお墓がある市区町村に事前に確認してください。申請の基本は「改葬許可申請のしかた」にまとめています。
事業者選びで確認すること
ガイドラインは、散骨事業者に次のことを求めています。事業者を比べるときの目安になります。
- 契約内容を書いた約款を整え、公表している
- 契約の前に、職員が内容をきちんと説明する
- 契約は文書で行い、費用の明細書を契約書に付ける
- 約款に沿って解約に応じる
- 散骨のあとに散骨証明書を作って渡す
- 海で行う場合は、海岸から一定の距離以上離れた海域で行う
- 漁業者や周辺の人の利益・宗教感情に配慮し、自然環境に悪い副葬品は投下しない
- 散骨の件数や場所などの実施状況を、年度ごとに公表する
散骨以外の行き先との違いは「遺骨の行き先5つの違い」で比べています。

